傷病手当金をもらうための条件・もらえる期間、退職後も継続して受給する為のポイントを社会保険労務士がわかりやすく解説しました。

傷病手当金をもらい終わった後は、障害年金がもらえるの?

傷病手当金の受給期間が満了した後は?

傷病手当金を1年6ヶ月もらったが、傷病が治癒しない場合。

障害年金を請求します。

  • 必ず障害年金がもらえるわけではないです。
  • 障害年金を受給する為には、一定の条件をクリアーしなければなりません。
    • 障害年金請求の為の手続きは、非常に手間が掛かり、面倒です。
    • 障害年金請求方法には、大きく分けて「障害認定日請求」と「事後重症請求」が有ります。
      障害年金請求手続きの御依頼はこちらです。

障害年金とは?

 障害年金とは、「心身の障害により、働けない場合又は労働に制限がかかる場合に、厚生労働省から支払われるお金(年金)」です。

障害年金には、「障害基礎年金(1級・2級):国民年金から支給される障害年金」と「障害厚生年金(1級・2級・3級):厚生年金から支給される障害年金」が有ります。

  • 障害の重い方から1級・2級・3級となります。
  • 障害基礎年金(国民年金から支給される障害年金)には3級は無いです。

障害の程度については、こちらをクリックして下さい。

初診日に加入している年金によって受給パターンが異なります。

  • 「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の両方をもらえるケースも有りますし、「障害基礎年金」だけもらうケースも有ります。また、「障害厚生年金」だけをもらうケースも有ります。

  • 傷病手当金を1年6ヶ月分受給したが、それでも、傷病が治癒も軽快もせず、働くことが困難な場合は、障害年金を請求します。
    • 認定日請求について
      • 「初診日から1年6か月~初診日から1年9か月経過した時点」での傷病の状態(障害の状態)が障害等級に該当していれば障害年金がもらえます。
      • 初診日に国民年金に加入していた場合は、障害等級1級又は障害等級2級に該当すれば、障害認定日の翌月分から障害基礎年金がもらえます。
      • 初診日に厚生年金に加入していた場合(20歳以上65歳未満の場合)は、初診日において「国民年金+厚生年金」のダブル加入状態なので、「初診日から1年6か月~初診日から1年9か月経過した時点」での傷病の状態(障害の状態)が障害等級に該当していれば障害年金がもらえます。

        障害等級が1級又は2級の場合は、「障害基礎年金(国民年金の障害年金)+障害厚生年金(厚生年金の障害年金)です。
      • 障害基礎年金(国民年金の障害年金)には、1級と2級しかないです。
         障害厚生年金(厚生年金の障害年金)には、1級・2級・3級が有ります。
      • 障害等級が3級の場合は、「障害厚生年金」だけとなります。
         しかし、障害厚生年金3級には「612,000円/年額」の最低保障額が有ります。
  • 認定日請求は、65歳を過ぎても、初診日が65歳の誕生日の2日以上前にあれば手続き出来ます。しかし、障害年金の時効は5年なので、過去5年よりも前の期間についてはもらえません。

    • 事後重症請求について(65歳の誕生日の2日前までがリミット)
  • 「初診日から1年6か月~初診日から1年9か月経過した時点」での傷病の状態(障害の状態)が障害等級に該当しなかったが、その後症状が悪化して障害等級に該当するようになった場合は事後重症請求関係の書類を日本年金機構(年金事務所)に提出した月の翌月分から障害基礎年金がもらえます。
  • 初診日に国民年金に加入していた場合は、障害等級1級又は障害等級2級に該当すれば、事後重症請求関係の書類を日本年金機構(年金事務所)に提出した月の翌月分から障害基礎年金がもらえます。
  • したがいまして、事後重症請求の場合は、事後重症請求関係の書類を日本年金機構(年金事務所)に提出するのが遅れれば遅れるほど障害年金をもらい始める月が遅くなります。ご注意ください。
  • 障害基礎年金(国民年金の障害年金)には、1級と2級しかないです。
  • 障害厚生年金(厚生年金の障害年金)には、1級・2級・3級が有ります。
    初診日に厚生年金に加入していた場合(20歳以上65歳未満の場合)は、初診日において「国民年金+厚生年金」のダブル加入状態なので、事後重症請求関係の書類を日本年金機構(年金事務所)に提出した月の翌月分から(障害等級に該当していれば)障害年金がもらえます。

    障害等級が1級又は2級の場合は、「障害基礎年金(国民年金の障害年金)+障害厚生年金(厚生年金の障害年金)です。
  • 障害基礎年金(国民年金の障害年金)には、1級と2級しかないです。
     障害厚生年金(厚生年金の障害年金)には、1級・2級・3級が有ります。
  • 障害等級が3級の場合は、「障害厚生年金」だけとなります。
     しかし、障害厚生年金3級には「612,000円/年額」の最低保障額が有ります。
  • 事後重症請求は、65歳の誕生日の2日前までに事後重症請求関係の書類を日本年金機構(年金事務所)に提出しないと、もらえなくなります。

障害年金請求手続きの御依頼はこちらです。

65歳を過ぎても障害年金を請求できるケース

Ⅰ初診日が65歳の誕生日の2日以上前にあるケース

障害年金を請求しようとする傷病についての初診日が「65歳の誕生日の2日以上前」にある場合は、65歳を過ぎても障害年金は請求できます。

  • 障害認定日時点での診断書(初診日から1年6か月から初診日から1年9ヶ月までの状態を記した障害年金診断書)又は”障害認定日の特例”に該当する場合は「障害認定日の特例に該当した時点での状態を記した障害年金診断書」を医師に記入してもらえれば、65歳を過ぎても障害年金は請求できます。
  • ただし、障害年金の時効は5年ですので、過去5年分までしか障害年金はもらえません。
  • 「障害認定日の特例」とは
     障害年金は原則として、初診日から1年6ヶ月を経過しないと請求出来ません。しかし、ケガや病気の種類によっては初診日から1年6ヶ月を待たなくても請求できる特例(障害認定日の特例)があります。
     下に障害認定日の特例を記します。
     日本年金機構のサイトから引用しました。
    障害認定日
    ❶障害の状態を定める日のことで、その障害の原因となった病気やけがについての初診日から1年6カ月を過ぎた日、または1年6カ月以内にその病気やけがが治った場合(症状が固定した場合)はその日をいいます。
    なお、初診日から1年6カ月以内に、次に該当する日があるときは、その日が「障害認定日」となります。
    ❷人工透析療法を行っている場合は、透析を初めて受けた日から起算して3カ月を経過した日
    ❸人工骨頭または人工関節をそう入置換した場合は、そう入置換した日
    ❹心臓ペースメーカー、植え込み型除細動器(ICD)または人工弁を装着した場合は、装着した日
    ❺人工肛門の造設、尿路変更術を施術した場合は、造設または手術を施した日から起算して6カ月を経過した日
    ❻新膀胱を造設した場合は、造設した日
    ❼切断または離断による肢体の障害は、原則として切断または離断した日(障害手当金の場合は、創面が治癒した日)
    ❽喉頭全摘出の場合は、全摘出した日
    ❾在宅酸素療法を行っている場合は、在宅酸素療法を開始した日
  • 事後重症請求」で障害年金を請求する場合は、65歳の誕生日の2日前までが手続きのリミットです。

Ⅱ初めて2級に該当する場合

 以前から障害年金の等級に該当しない程度の軽度の傷病を持っていた人が、その後、別の傷病を発病して、「以前から患っていた軽度の傷病と後から発病した傷病」を併せると65歳前に初めて2級(又は65歳前に初めて1級)に該当する場合は、65歳を過ぎていても請求できます。
 但し、障害年金は障害年金請求月の翌月分からとなります。

  • 「先発の(以前から患っている)障害年金の等級に該当しない程度の軽度の傷病」について
    「先発の(以前から患っている)障害年金の等級に該当しない程度の軽度の傷病」については、「1級又は2級になったことがない障害」であることが条件で、、「過去に2級障害であった障害が3級に降級したり3級非該当になったもの」は対象になりません。

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